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振袖のお手入れ&保管方法|振袖を着たあとのお手入れや収納、どうしたらいいの?

投稿者 : あまのやオンライン担当 on

”きものを通じて人生に彩りと豊かさを”をテーマに、「楽(ラク)に」「楽しく」きものを楽しむ情報をお届けする、あまのやWEB編集部 あまのです。

先日、振袖をお嬢様に購入されたお母様よりこんなご質問をいただきました。

「二十歳を祝う会(二十歳の集い・旧成人式)ではありがとうございました。娘の振袖、どうやって保管するのが良いですか?実家には桐箪笥があったので、それで保管していたんですけど、あいにくわが家には桐箪笥がなくて。今回の娘の振袖、孫も着れるかもしれませんよね!?せっかくなら大切に保管して、孫にも着せてあげられたらな、と思って。」

振袖の保管・収納、悩みますよね。お嬢様の大切な振袖だからこそ、大切に状態よく保管・収納したいもの。

そして、せっかくならお孫さんも着られる状態で受け継いでいただくというのも、とてもステキだと思います。

そこで、今回は、振袖を購入された方、ママ振袖をお召しになった方向けに、成人式(二十歳を祝う会・はたちの集い)などで振袖を着たあとのお手入れと保管・収納のポイントについてご紹介します。

桐箪笥をお持ちの方、お持ちでない方や着物をあまり持っていない方、それぞれのニーズに応じた保管方法についてもご紹介しますので、どうぞご参考になさってください。

 

 

 <今回の目次>

① まずはここから!振袖を着たあとのお手入れ

  ・その日のうちにまずは「陰干し」

  ・汚れに応じた「お手入れ」

 

② 保管にあたって注意したいこと

  ・着物の天敵!カビ・シワ・ヤケ・虫食い

 

③ 保管のコツ

  ・シワ対策

  ・ヤケ対策

  ・虫食い対策

  ・カビ対策

 

③ まとめ。最後に

 

 

1.振袖を着たあとのお手入れ

成人式(二十歳を祝う会・はたちの集い)に参加されたあと、振袖を脱いでから、まずやるべきことは「陰干し」そして「お手入れ」です。

その日のうちにまずは「陰干し」

着物を着て帰宅したその日は、まず陰干しを行いましょう!

 

着物は吸湿性が高く、汗や湿気を含みやすい衣類です。湿気を含んでいると、着物が縮んでしまうことなどがありますので、陰干しをして湿気を取り除きます。

着物ハンガーがベストですが、スーツなどをかける厚みのあるハンガーでも大丈夫です。(ハンガーについてはこちら「きものハンガーの選び方|着物ハンガーとは?洋服用はダメ?」にも書いてありますので、良かったら読んで見てくださいね。)

 

また、コンクリートの壁際は湿気がたまりやすいので、できれば風通しの良い場所がオススメです。

 

半日から1日程度を目安に陰干しをしましょう。あまり長時間かけたままにしてしまうと、ホコリや湿気が逆についてしまいますので、注意が必要です。着用したその日のうちに、専門店に足を運んでしまいお手入れに出してしまうというのも、意外とラクなのでオススメです。

 

汚れに応じた「お手入れ」

続いて、お手入れです。

1回しか着ていないから・・・と思っていても、目に見えない汗や皮脂汚れが意外とあるものです。結婚式などですぐに着用機会があるようであれば、少し置いておいてもよいかと思いますが、次は卒業式で数年後・・・という場合には、収納前に一度、お手入れをしておくと安心です。

また、お手入れは絹という振袖の特性上、専門店に任せるのがオススメです。ご自身でできなくもないですが、絹の扱いは難しく、ご自身でお手入れをされると縮んでしまった、シミになってしまったなどのトラブルが生じてしまうこともよく聞く話です。

 

専門店では、汗をかいた・ファンデーションがついてしまった・泥がはねてしまったなどの着用時の「汚れ」の種類とその汚れの範囲(部分的か全体か)を確認し、「汚れに応じたお手入れ」を行っていきます。よくある汚れの一例をご紹介しますね!

 

〇汗汚れ

冬ですが、意外と多い汚れです。式典をやっていたホールが暑くて、汗をかいてしまったなどがあれば、汗抜き処理を行うことをオススメします。

汗は、目に見えませんが、汗の成分が着物に残っていると、月日が経つことでシミや黄変と呼ばれる着物の変色につながりますので、注意が必要です。着物にシワが残る場合は、実は汗をすっている可能性が高い状態です。

汗汚れのお手入れについては、こちらの「着物のお手入れ|汗をかいた着物、どうしたらいいの?」にも詳しくご紹介していますので、よろしければご覧ください。

 

〇ファンデーション汚れ、皮脂汚れ

気づかずについているのが、ファンデーションや皮脂の汚れ。衿元に自分の汚れがついたり、人が多く集まるので、気づかないうちに他人との接触でついているということもあります。

軽く衿周りについていそうな感じなのか、ベタっとついてしまったのかなどにより、丸洗いが必要かしみ抜きのお手入れなのかといったお手入れの種類も変わってきます。

 

〇泥ハネ、食べこぼしなど

足元周りも意外と気づかぬうちについている汚れが多い場所です。特に雨や雪が振ったあとなどは注意が必要です。汚れの程度に応じて、全体を洗う丸洗いで落とせそうか、個別のしみ抜きが必要なのかなども変わります。

 

いかがでしょうか?

ご自身の行動を振り返って、こんな汚れがあるかもしれないということを伝えていただくと、どんなお手入れが最適なのか、お手入れする専門店もご提案しやすくなると思います。

ご自身でお手入れをすることもできなくはありませんが、二十歳の記念の大切な振袖。縮んでしまったり、シミやシワができてしまったりということのないように、専門店でのお手入れがオススメです!

 

▼しみ抜きの様子。こういう風にしみ抜きを行っていきます。絹はデリケートなので、専門のお手入れがオススメです。

 

2.保管にあたって注意したいこと

●着物の天敵!カビ・シワ・ヤケ・虫食い

専門店のお手入れが終わり、手元に届いたら、今度は保管をしていきます。

保管で気をつけなくてはいけないのは、着物の天敵たち「カビ・シワ・ヤケ・虫食い」です。

 

これらの被害にあわないために、保管の前に以下のことに注意をしましょう!

・保管前にシワのないようにする:シワのないようにたたむ(お手入れに出していれば問題なし)

・保管する場所を選ぶ:通気性の悪いところ・日の当たる場所に置かない

・保管方法を選ぶ:調湿・除湿作用のあるものを使用する、防虫剤などの虫よけ対策をする

 

3.保管のコツ

では実際に、どんな対策をすれば良いのか、1つずつ確認をしていきましょう。

 

●シワ対策

専門店からお手入れが仕上がってくると、シワのないキレイな状態で「たとう紙」に入れられてお手元に届きます。なので、たとう紙のまま、収納してしまうことがシワ対策には有用です。

時折、シワ防止のために、たとう紙の中にコピー用紙のような紙や厚紙が入っていることがありますが、紙は湿気を吸収しますので、紙は取り除くことをオススメしています。

 

●ヤケ対策

着物は保管方法によっては、ヤケ(変色)をしてしまうことがあります。

ヤケ対策としては、まず、日の当たらない場所に保管します。

 

たとう紙に入っていても油断は禁物です。さらに、たとう紙よってはセロファン式の小窓がついていたりすることもありますので、その部分だけヤケてしまうということなどもあります。蛍光灯でもヤケてしまうこともありますので、暗所保管がオススメです。

また、桐箪笥の中にしまっておいても、複数種類の防虫剤を同時使用したり、プラスチックやゴム製の小物などを一緒に保管することで、タンス内にガスが発生し、ヤケが発生してしまうことがあります。そのため、桐箪笥の中に入れておいても、年に1~2回は風通しをしてあげると安心です。

 

●虫食い対策

着物によってくる虫がいます。

特に、ウールの着物は虫が好むとされますので、振袖などの正絹の着物の場合は、ウールの着物と一緒に保管をしないということがポイントです。

また、洋服も素材によっては虫を寄せ付けますので、洋服とも分けたほうが安心です。

 

正絹の着物はあまり虫はつきにくいとは言われていますが、心配な場合には、防虫剤の使用なども検討してください。

ただ、先程もお伝えした通り、防虫剤はヤケの原因となるガスを発生させることもありますので、複数の防虫剤を一緒に使用しないこと、たとう紙のセロファン窓のそばに防虫剤をおかないことなどへの注意が必要です。

 

●カビ対策

湿度の低い場所に保管すること、年に1~2度は虫干しをすることが大切です。

桐箪笥は昔から着物の収納には最適とされ、除湿・調湿機能がありますので、桐箪笥での保管はオススメです。もちろん、桐箪笥自体を湿度の低い場所に置くことが必要です。

 

 また、桐箪笥をお持ちでない方は、「キモノの休息。」などの着物保管収納袋の活用をオススメしていしています。詳しくは、着物収納袋「キモノの休息。」を使った収納方法についてはこちら「キモノの休息。を使った保管方法|マンション収納にもオススメ!」にご紹介しています。

 

 ▼着物収納袋「キモノの休息。」にしまったイメージ

(振袖だけでなく、帯や帯揚げ・帯締めも一緒に収納してしまうのが個人的にはオススメです!次に着用する際に、小物がない!と大騒ぎする必要もなくなります。)

※ただし、プラスチックやゴム素材を含む帯揚げ・帯締めは上述の通り、ヤケのもととなるガス発生の一因になりますので同梱しないほうが良いかと思います。

振袖は、絹で出来ているものが多いので、桐箪笥の場合も着物収納袋の場合も1年に1~2度は虫干しをしてあげると喜びますし、カビも生えにくくなると思います。

 

そうした虫干しの手間が面倒くさい!という方には、着物の保管お預りサービスというものもあります。着物に適した環境の倉庫でお預りをし、着用時に倉庫からお手元にお届けしますので、お手入れなどの手間なく長期保管ができるということで意外とご好評いただいているサービスです。詳しくは店頭までお問合せください。

 

ほかにも、こちらのBLOGでも保管のコツはそれぞれご紹介をしていますので、ぜひご覧になってみてくださいね!

▶着物の保管時に注意すべきポイントは、「着物の保管・収納で気をつけることは?|防カビ・防虫・除湿・ヤケ」にもより詳しく掲載しています!

 

 

4.まとめ。さいごに

振袖着用後のお手入れ・保管方法について、ご理解いただけましたでしょうか?

 

お子さんやお孫さんの成長を祝い、ますますの成長を願う良き日を彩る振袖。ご家族で受け継いでいけるものでもあります。大切に保管することで、いま着た振袖でお子さまやお孫さまの成長を祝える、また、ご自身のお子さまやお孫さまがまた着てくれるというのは、とても嬉しいものですよね。

 

そんな日がくることを夢見ながら、着用後すぐのお手入れを大切に、着物を守っていっていただけると嬉しいです。

皆さまのご家族の繫栄と、振袖が大切に受け継がれていくことを願って♪

 

 

▶保管場所についてのお悩みについてはこちらの「着物収納用タンスの選び方|桐箪笥?プラスチック?もあわせてご覧ください。

▶そのほか帯締め帯揚げの収納方法やきものの収納方法などのブログもこちらにご紹介しています。ぜひご覧ください。

 

 

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